「ウィーン・モダン クリムト、シーレ、世紀末への道」展が、六本木の国立新美術館で始まりました。
東京展は2019年4月24日~8月5日まで、
大阪展は2019年8月27日~12月8日まで続きます。
「クリムト展」へ行ったばかりですが、我慢できずに早速「ウィーンモダン展」へ行ってきました。
ウィーン・モダン展の混雑状況は、平日の昼間12時頃で、大して混んでいませんでした。1つの作品を平均すると1〜2人が観ている程度で、基本的には自分のペースで観ることができました。
観終わった直後の素直な感想は、クリムトとシーレが足りないです。
行って良かったことは、クリムトとお揃いのTシャツを購入できたことです。
(2ヶ月経ってからの感想は、ウィーンの芸術全般を見る機会があって良かったと思います。)
ウィーン・モダン展とは?
クリムトとシーレが足りないと感じるのは当然でした。
展覧会のホームページに「クリムト、シーレだけじゃない。ウィーンの至宝が大集結」と載っていたからです。
今回の展覧会は、ウィーンの芸術全般を広く紹介するものでした。
絵画、工芸、建築、インテリア、ファッション、グラフィックデザインなど。
しかし展示数は、クリムト47点、シーレ22点、とのことで期待していました。
(大阪展はクリムト18点、シーレ11点とのこと)
確かに数は多かったですが、素描が多く、期待が大きすぎたせいか物足りなさを感じてしまいました。
展覧会のタイトルが、「ウィーン・モダン クリムト、シーレ、世紀末への道」と、クリムトとシーレを期待させるものだったので、展覧会のタイトルに「クリムト、シーレ」を入れないで欲しかったです!
今回の展覧会は、オーストリアのウィーン・ミュージアムの改修工事に伴い実現したとのことです。
展示作品
とは言っても、展示作品は素晴らしかったです。
今回一番観たかったのはエゴン・シーレ。
シーレの作品で一番印象深かったのは、《ひまわり》という油彩画です。
ほどんど枯れた細長い1本のひまわりは、悲しげなのに力強さがありました。
満開の花ではなく、枯れた姿を描くのがシーレらしさなのかなと思いました。
またこのひまわりはシーレ自身の姿を投影させているように感じました。
シーレの描く人物は、輪郭の線が大きく波打ち、体をえぐっているようでした。
その輪郭は危うい雰囲気があり、モデルのポージングと相まって、ドラマチックでかっこよかったです。
シーレの作品の展示方法が気になってしまいました。
確かどの作品も同等に並列されていました。
シーレの展示スペースは比較的狭く、通路を通る人や、監視員との距離も近く、落ち着いて作品を見づらかったのが残念でした。
シーレ目当ての私としては、シーレの絵をポスターに起用したのなら、展示方法でも魅せて欲しかったです。
ポスターに起用された《自画像》か、《ひまわり》かどれか1点でも、目立たせる展示の工夫があれば嬉しかったです。
クリムトの作品では、《エミーリエ・フレーゲの肖像》が目玉作品として堂々と大きな壁に1枚で展示されていました。
さらに撮影OK。
縦に流れる装飾模様が綺麗でした。
写実的な顔がぼんやりと浮かんで見える不思議な作品です。
失礼ながらモデルの髪型が特徴的で面白かったです。
この髪型はクリムト展で観た《ユディトⅠ》とも似ていて、どちらも1901~1902年頃の作品なので、当時の流行の髪型だったのかもしれません。
《エミーリエ・フレーゲの肖像》は、オリジナルグッズとしてサンリオのマイメロディとコラボレーションしています。
マイメロの頭巾の柄が、エミーリエ・フレーゲの顔周りの装飾の柄になっていました。
私だったらキティちゃんのリボンをクリムトの装飾にして、「キティちゃんを抱っこするクリムト」のグッズを作ってみたいです!
スモック姿のクリムトが猫を抱いている写真は有名なので、分かりやすくて面白いかなと思います。
他にも、ウィーン分離派ポスターのグラフィックデザインや、家具のデザインは見ていて楽しかったです。
大注目グッズ「クリムトお揃いTシャツ」
ウィーン・モダン展の大注目グッズ、「クリムトのスモック」をイメージしたTシャツを購入しました!
これを着ればクリムトとお揃い。
猫を抱いてクリムトになりきりたいです。
肩のデザインは立体的なプリントになっており、クリムトのスモックの刺繍が忠実に再現されています。
実際のクリムトのスモックは、肩のデザインは何パターンもあるようです。
Tシャツは、インディゴ染料を使用、生地は薄めで涼しげです。
税込3,780円、サイズ展開は1サイズのみ(Lサイズ)。
ユニクロのメンズLサイズと比べると、1回り以上大きめのビッグシルエット風の作りだと思います。
男女問わずダボっと楽に着られそうです。
サイズは約、着丈72、身幅57、肩幅51、袖丈23cm。
ウィーンモダン展で購入したのは、このTシャツ1点だけです。
ずば抜けて良いアイテムでした。
クリムト展のグッズが充実しすぎていたので、比べると、ウィーンモダン展の方が売り場面積も狭く、種類も少なかったように感じました。
しかしウィーンモダン展のグッズも相当気合が入っていました。
アルファベット30種類(30文字)のマグカップなど作るのは凄いと思います。
オシャレでしたが実際手に取ると、カップが縦に長くて洗いづらそうだったので買いませんでした。
クリムト展とウィーンモダン展のグッズは同じ制作会社のようで、似たアイテムが多い印象でした。
オリジナルラベルワインや、スモック姿のクリムトのイラストグッズなど。
クリムト展で金色の付箋が話題でしたが、ウィーンモダン展は銀色の付箋がありました。
クリムト展でA5ノートが400円でしたが、ウィーンモダン展はA5より一回り小さなノートが500円でした。
2つの展覧会で1番ときめいたグッズが、
ウィーンモダン展の「クリムトとお揃いになれるTシャツ」でした!
ピアノ「ベーゼンドルファー」
「ウィーンの至宝」と呼ばれるピアノ、ベーゼンドルファーが見れました。
世界に25台しかないクリムトモデルで、ピアノの屋根の内側にクリムトの絵が再現されています。
GW期間中には、この美しいピアノを使用した無料コンサートが行われるそうです。
展示期間は、5月6日まで。
ピアノの展示場所は、1階ロビーです。
ウィーン関連の展覧会、続々。
日本・オーストリア外交樹立150周年記念ということで、展覧会が目白押しです。
目黒区美術館では「世紀末ウィーンのグラフィック」展がいち早く開催されていました。
会期は2019年4月13日~6月9日。
展覧会の正式名は「京都国立近代美術館所蔵 世紀末ウィーンのグラフィック ーデザインそして生活の刷新に向けて」です。
過剰さがなくて、内容が分かりやすいタイトルです。
グラフィックに絞られていて、分かりやすい展示内容になっていそうです。
こちらの展覧会は焦らずゆっくり観に行こうと思います。
今回ウィーン・モダン展を観て、総合展というのは上級者向けなのかなと感じました。
ウィーンの芸術文化を総合的に知れる意義のある展覧会でしたが、私にはスケールが大きくて全体を観るのは少々難しかったです。
クリムト展のように、クリムトに焦点を当てて深く掘り下げる展覧会の方が、私には向いていました。
ウィーン・モダン展では、エゴン・シーレの作品を間近に見れて嬉しかったです。
何よりも、クリムトとお揃いのTシャツをゲットできたので大満足です!
【動画】グッズ購入品紹介
2つの展覧会でゲットしたグッズの紹介動画を作りました。
Tシャツの質感が伝わるかもしれません。
クリムト展覧会 購入品グッズ紹介(大注目のスモックTシャツ!)
展覧会グッズではないですが、クリムトと言えば!の「接吻」Tシャツを発見しました。
クリムト展の目玉作品「ユディトⅠ」や、クリムトのサインのプリントTシャツもあるようです。
2019年はクリムト三昧です!