静岡県立美術館の「熊谷守一 いのちを見つめて」展が素晴らしかったです!
「熊谷守一 いのちを見つめて」展の感想
とても生命力に満ちた作品が多く、色もカラフルで元気をもらえる展覧会でした!
モリカズさんは、命あるものにとにかく優しい。
その優しさは絵を見てると伝わり、私の心も温かくなりました。
「花・猫・鳥・虫」など、生きているものを描いた作品は、モリカズさんが対象をしっかり観察して愛でている気持ちを感じました。
「山・海・空・太陽」などの自然の作品は、モリカズさんにしか見つけられない描き方が不思議で面白かったです。
色はカラフルで、斬新な色のコントラストが楽しめました。
はっきりした色やはっきりした輪郭線は、観てるとワクワクしてきます。
また単純化された可愛らしいフォルムには自然と笑顔にります!
「ポップ」という言葉はイメージと合わないですが、実際に見るとかなりポップでした!正直「ポップ&カワイイ」がしっくりきてしまいます。
ただ、辛い絵もありました。
モリカズさんは子どもを亡くしており、その時のことを描いた作品は胸が苦しくなりました。
熊谷守一とは?
熊谷守一は1880年岐阜県生まれ、亡くなる1977年(97歳)まで制作を続けました。
東京美術学校を首席で卒業しています!
熊谷守一はたくさんの苦しい死を経験しています。
11歳の頃、濃尾地震で友人を多く亡くし、
22歳の頃に父、30歳の頃に母を亡くし、
5人の子供をもうけましたが、3人を亡くしています。
自身の病気をきっかけに30年間ほとんど家の外へ出ず庭で過ごし、命を見つめ描きました。
没後40年となった2017年から現在まで、展覧会や映画などが目白押しです!
<最近のモリカズさん関連情報>
・全国巡回展「没後40年 熊谷守一 生きるよろこび」
2017年12月~(東京国立近代美術館)、2018年4月~(愛媛県美術館)
2018年5月公開
▼映画の小説版
映画は、モリカズさん役に山崎勉、妻役に樹木希林という最強の二人が主演です。
家の庭に寝転ぶ仙人のようなモリカズさん、家に集う賑やかな人達、そして樹木希林の安定感が絶妙なバランスで面白い作品でした。
庭の虫や自然は映像で観ても美しかったです。
全国4カ所を巡回「熊谷守一 いのちを見つめて」
「熊谷守一 いのちを見つめて」展は日本全国4か所を巡回します!
①2019年4月20日~6月23日 群馬県立館林美術館
②2019年8月2日~9月23日 静岡県立美術館
③2019年9月28日~11月4日 岡山県立美術館
④2019年11月16日~2020年1月13日 久留米市美術館
私は静岡県立美術館へ行きましたが、どの美術館も自然が近くにあり、モリカズさんの展覧会と合いそうです。
特に久留米市美術館は、洋風な庭園や噴水が素敵で気になります!
静岡県立美術館とは?
静岡県立美術館は緑に囲まれていて、とても気持ちのよい美術館でした!
訪れた時は夏で緑が美しかったですが、春は桜がきれいに咲くそうです。
ロダン彫刻コレクションは全32点
静岡県立美術館はロダンの彫刻が有名で、「考える人」や「地獄の門」などロダンの彫刻全32点がコレクションされています!
「ロダンの館」という広くて明るい展示室で観る、ロダンの彫刻は迫力満点でした。
とても贅沢な空間です!
カフェ「ロダン」でランチ&カフェ
美術館内に「ロダン」という名のカフェがあります。
大きな窓があり店内は明るくて眺望も良かったです!
ベーコンと夏野菜のパスタと、チーズケーキを頂きました。美味しかった!
他にもハンバーグランチやちょっとした軽食やアルコールなど、メニューは充実していたと思います。
さいごに
「熊谷守一 いのちを見つめて」展では、モリカズさんの「いのちあるもの」への愛情を感じ、とても優しい気持ちになりました!
また小さな生き物たちから大きな生命力を貰えて元気になる展覧会でした!
静岡県立美術館という緑豊かな環境がモリカズさんの作品と合っていて、展覧会と美術館の相乗効果を実感しました。
「熊谷守一 いのちを見つめて」は、群馬県・静岡県の次は、岡山県へ、最後は福岡県へと巡回して2020年1月13日まで続きます。
▼「花・猫・鳥・虫」などを中心に構成された作品約160点収録!