横浜の山下公園に面したクラシックホテル、ホテルニューグランド。1927年に開業し、今でも重厚なヨーロッパスタイルの建築を見ることができます。
ホテルニューグランド本館２階ロビー
四角い柱が重厚です。アールデコ建築でしょうか。天井や照明灯も凝ったデザインです。
ホテルの本館は、1992年に横浜市認定歴史的建造物となり、2007年には近代化産業遺産の認定を受けました。
本館のフェニックスルームと、レインボーボールルームが、「横浜市認定歴史的建造物」と「近代化産業遺産」に認定されています。
開業当時、フェニックスルームは国賓級のゲストを迎えるメインダイニングとして、
レインボーボールルームは舞踏室（Ball Room）として横浜の社交の場だったそうです。
どちらも本館2階にある大部屋ですが、今回見学した際は中に入ることはできませんでした。
現在は披露宴や演奏会の会場として使用したり、CM・映画・ドラマ・ミュージックビデオ等の撮影場所として貸出しているようです。
本館のエレベーター上部には天女が舞っています。彫刻が豪華です。
東京事変「今夜はから騒ぎ」PVや映画・小説に登場
東京事変「今夜はから騒ぎ」（2012年アルバム『color bars』）のプロモーションビデオでは、全編を通して本館2階ロビーが登場します！
※PVは少々過激なストーリー！
重厚な内装によって椎名林檎の色気がより際立っています！
ちなみにアルバム『color bars』は、メンバー全員がそれぞれ1曲ずつを書き下ろした全5曲が収録され、この「今夜はから騒ぎ」は椎名林檎が書いた楽曲となっています。
このPVを観てから実際にその場に立つと、大ファンでなくても興奮しました！
他にも、映画「THE有頂天ホテル」（2006年公開・三谷幸喜監督作品）には本館ロビーやスカイチャペルが登場したり、
サザンオールスターズ「LOVE AFFAIR 〜秘密のデート」（1998年）の歌詞には、ホテルのバー「シーガーディアン」が登場。
浅田次郎の小説「シェエラザード」には、ホテルニューグランドで働くパン職人が登場するなど、ホテルニューグランドは多くのアーティストにインスピレーションを与えています。
ホテルには多くの著名人、マッカーサー元帥、チャーリーチャップリン、ジャン・コクトー、石原裕次郎、松田優作等が訪れたそうです。
本館１階中庭・レストラン
本館1階にはカフェ・レストランや中庭があります。
ホテルでは開業当初から特にレストランに力を入れ、ドリア、ナポリタン、プリンアラモードを生み出したそうです！
ニューグランド発祥メニューとして、今でも本館1階のコーヒーハウス「ザ・カフェ」で食べることができます。
設計者は渡辺仁
ホテルニューグランドを設計したのは渡辺仁。渡辺仁は他にも、銀座和光、上野の国立博物館、北品川の原美術館を設計しています。
本館ロビーは見学自由（入場無料）
本館ロビーの見学は基本的に自由にできました。（もちろん入場無料）
しかしもし宿泊やカフェ等の利用をせず、ロビー見学のみが目的の場合は、一応近くの係員に声をかけると安心です。
「横浜市認定歴史的建造物」かつ「近代化産業遺産」の認定を受けた本館は、2階ロビーだけでも見応え充分です。
タイムスリップして時間が止まったような静けさを感じつつ、迫力のある柱や大階段、大きな窓やカーテンなど贅沢な空間に酔いしれました。
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